「片づけが大好き。これを仕事にして、誰かの役に立ちたい!」そんな想いで整理収納アドバイザーの資格を取ったあと、ワクワクした気持ちのままに「さあ、始めよう!」と走り出す前に、少しだけ立ち止まって確認してほしいことがあります。
今日は「少し先行く先輩」として、主婦が起業しようとした時に立ちはだかる「扶養」という名の見えない壁について、大切なお話をします。
「開業届」が、扶養の分かれ道になることも

整理収納アドバイザーとして本格的に活動しようとする時、まず頭に浮かぶのが「開業届」ですよね。
でも、ここで一つ、絶対に知っておかなければならないことがあります。
実は、ご主人の勤め先の健康保険組合によっては、「開業届を出した瞬間に、収入の額に関わらず扶養から外れる」という厳しいルールを設けている企業が存在します。
もし扶養を外れたら、健康保険や年金は自分で払わなければなりません。
自営業(国民健康保険)の場合、自治体にもよりますが月に数万円単位で支出が増えることも。
「これから稼ごう!」と思っている時に、この出費は想像以上に重くのしかかります。
まずはご主人の健保組合の規定を、穴が開くほどチェックしてくださいね。
「雇用」か「業務委託」か。ヤクルトレディさんに学ぶ契約の形
「扶養を外れるのはまだ怖い。でも現場経験を積みたい」 そんな時は、片づけの会社や家事代行サービスに所属するのも一つの手です。
ここで注意したいのが、その契約が「雇用(パート・給与所得)」なのか、それとも「業務委託(売上)」なのかです。
例えばヤクルトレディさんのように、制服を着て活動していても、実態は個人事業主(業務委託)として働いているパターンがあります。

雇用(パート):通常のパートと同じ扱い。扶養の範囲内で安心して働ける。
業務委託(自営業): 実態は「自営業」。前述した「開業届と扶養」の問題がここでも関わってきます。
また、最近主流のマッチングサイト(くらしのマーケットやタスカジなど)も注意が必要です。
これらは基本的に「場所の提供と集客の代行」という立ち位置。
運営会社と雇用関係を結ぶわけではなく、「個人事業主」であることが前提です。
「サイトに登録するだけだからパートと同じかな?」と思い込まず、契約形態をしっかり確認しましょう。
私がアシスタントさんに「開業届」を求める理由
ここで、私自身の活動についても少しお話ししますね。
私の訪問片づけサービスでも、大規模な現場などではアシスタントさんに入っていただくことがあります。
その際、私は必ず「業務委託契約」を結んでいます。
そしてパートナーとしてお迎えするのは、すでに開業届を出して、プロとして自立して活動されている「整理収納アドバイザー1級」の方のみです。
なぜ、あえて厳しい条件にしているのか。
それは、お客様の大切なプライベート空間に立ち入る以上、私だけでなく同行するスタッフにも、個人事業主としての「責任」と「覚悟」を持っていてほしいと考えているからです。
もしあなたが将来、「誰かの現場のアシスタントとして経験を積みたい」と考えているなら、ご自身の立ち位置を明確にしておくことが、プロへの第一歩になります。
年間20万円の壁。「趣味」か「プロ」か。

「まずはSNSで細々と募集して、趣味の延長から始めたい」
その場合、所得(利益)が年間20万円以下であれば、所得税の確定申告の義務はありません。
でも、活動を続けていくうちに、いつか必ずそのラインが見えてくる時が来ます。
「20万円を超えそう……どうしよう」とドキドキしたとき。
そこから逃げて活動をセーブするのか、
それとも「よし、ここからはプロとしてしっかり向き合おう!」と立ち向かうのか。
その「覚悟」を、始める前に少しだけ決めておきませんか?
「面倒くさい」は、自分を守るサイン
もし、税金や保険の計算が「あぁ、もう面倒くさい!」とパニックになりそうなら。
それは、「今はまだ、無理に開業するタイミングではない」という、あなた自身からのサインかもしれません。
まずはパートとして現場を経験する。
あるいは、雑所得の範囲内で小さく始めてみる。
「自分に優しい選択肢」からスタートしたって、いいんです。
大切なのは、片づけのプロとして誰かを幸せにする前に、あなた自身が安心して活動できる土台を作ること。
焦らず、一つずつ「カタ」をつけていきましょう。
2026年2月1日 整理収納アドバイザー ひがしよしみ
未来のアドバイザーさんへ
今日の記事を読んで「やっぱりプロとして、しっかり一歩踏み出したい!」と思ったあなたへ。
私が小学校の家庭科授業で、子どもたちに何を伝え、どんな種をまいてきたのか。
その全記録を公開する「家庭科授業体験シェア会」を3月に開催します。
【無料相談】「わが家の正解」から「私の働き方」まで
片づけの悩みはもちろん、これからアドバイザーとして活動したいけれど不安……という方も、まずは無料相談であなたの想いを聞かせてください。
整理収納のスキルと、一歩先を行くプロの視点から、あなたにぴったりの「花丸な未来」を一緒に考えます。
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